こんにちは。
大宮はまだ眼科西口分院
院長の福岡詩麻です。
先週、
角膜カンファランス2023
(日本角膜学会)が
横浜で開催されました。
私からは、
眼瞼炎をともなう
マイボーム腺機能不全に対して
アジスロマイシン
(アジマイシン®︎)点眼を処方し、
さらにIPL(Intense Pulsed Light)治療を行った症例について
お話させていただきました。
共同演者の有田玲子先生
(LIME研究会代表、伊藤医院)と。
マイボーム腺は
涙のあぶらを分泌しています。
マイボーム腺機能不全では、
まぶたの縁にある
あぶらの出口がつまったり
あぶらの質が悪化したり
あぶらの量が減ったりして
涙のあぶらの足りないタイプの
ドライアイになります。
アジスロマイシン点眼は
マイボーム腺機能不全の
国際的なガイドラインで
2段階目の治療薬です。
なお、1段階目の治療は
患者さんの教育や
温罨法(まぶたを温める)
リッドハイジーン(まぶたの縁を洗う)
とされています。
IPL治療は
点眼や涙点プラグとともに
2段階目のドライアイ治療法として
国際的に推奨されています。
どちらも
まぶたのあぶらの詰まりや
まぶたの縁の炎症を改善する
効果が報告されています。
どんな方にIPLを行うのが
よいでしょうかと
ご質問いただきました。
IPL治療がはじまったころは、
他の治療ではよくならない
重症な方にIPLを行なっていましたが、
最近では、
重症な方はもちろん、
マイボーム腺を守るためにも
軽症なうちから
IPLを行なっていただくのが
よいと考えています
ということをお伝えしました。
今月出版された
マイボーム腺機能不全に対して、
アジマイシン®︎点眼と
IPL治療が推奨されています。
雪や雨で寒い日でしたが、
今回の学会では
久しぶりに
現地で参加、発表する形式だったので
会場のパシフィコ横浜には
たくさんの先生方が
いらしていました。
オンラインも便利ですが
リアルで集まれる学会は
やはりよいものだなと思いました。
<参考文献>
TFOS DEWS II Management and Therapy Report - ScienceDirect 日本眼科学会:マイボーム腺機能不全診療ガイドライン (nichigan.or.jp)
Comments