こんにちは。
大宮はまだ眼科西口分院の
福岡詩麻です。
2019年2月7~9日にウェスティン都ホテル京都で行われている
角膜カンファレンス2019で
『平戸度島スタディ(MGD検診):
食品摂取量とマイボーム腺機能不全』
について、発表させていただきました。
秋の臨床眼科学会 に引き続き、
食事とマイボーム腺機能不全についての内容です。
オメガ3を多く含む食品(例えば魚)をたくさん食べる人は、
マイボーム腺機能不全が少ないという結果を期待しましたが、
今回の検討では、魚をたくさん食べる人と
少ししか食べない人では、
マイボーム腺機能不全である方の割合には
差がありませんでした。
長崎県平戸市度島在住の方を対象としているので、
もともと皆さん、たくさんオメガ3を食べているから
差が出なかったのかもしれないです。
食事と病気の関係は、
患者さんも、眼科の先生方も
知りたいところだと思いますので、
引き続き発表していく予定です。
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学会ホテルロビーではお雛様が飾られていました〜。
春はすぐそこですね〜。
学会の同じセッションの
内田美樹先生(慶應大)のご発表で、
ドライアイの患者さんで、
治療効果が感じられず、
受診の時間もかかるので、
症状があるのけれども
通院をやめてしまっている患者さんが
たくさんいるという
お話がありました。
藤本敬一先生(順天堂大学)のご発表では、
ドライアイの自覚症状が強いほど、
抑うつ症状が強くなるとのことでした。
2016年に改訂された新しいドライアイ診断基準で
これまでよりさらに
自覚症状があるのがドライアイだと強調されています。
角膜(黒目)のキズがあるかないか、よりも
患者さんの自覚症状があることのほうが大事だ、
ということです。
患者さんご自身が
治療が効いている!
治療や通院に意味がある!
目が楽になった!
いっしょに心も楽になった!
と思えるような
診療をするには
どうしたらいいかなと考えながら、
新幹線で帰る途中です。
今回の学会も短時間の参加ではありましたが、
たくさんの学びがありました。