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福岡詩麻

無痛無汗症シンポジウムと東大病院での眼科検診


こんにちは。

大宮はまだ眼科西口分院の福岡詩麻です。

今年も、

東大病院眼科の先生方、視能訓練士さんと

2018年10月20日に横浜で行われた

無痛無汗症シンポジウムに参加して、

先天性無痛無汗症の患者さんの眼科検診を行ってきました。


さらに今年は、

11月3日に東大病院の眼科外来で

健常な方(病気のない方)に同じ検査内容の

眼科検診をさせていただきました。

今後、先天性無痛無汗症の患者さんと、健常な方の結果を

解析して比べる予定です。


先天性無痛無汗症は、

全身性の痛覚障害(痛みを感じにくい)、

温度覚障害(あつい、つめたいを感じにくい)、

無汗症(汗がでない)、

知能障害を主徴とする

非常にまれな遺伝性疾患です。

2015年に厚生労働省により難病に指定されています。

先天性無痛無汗症の患者さんの眼では、

角膜上皮障害(黒目の細かい傷)が高率にみられます。

角膜の中の神経が減少していて、

角膜の知覚が低下しています。

感染や自傷行為(自分で自分の目をきずつけてしまう)による

角膜潰瘍からの角膜混濁(黒目のにごり)が原因で

視力障害にいたる方がいます。

先天性無痛無汗症の患者さんは

傷ができたり、感染などを起こしたりしても

痛みを感じにくいので、

異常に気づきにくい可能性があります。

角膜(黒目)は、

身体の中で

神経の密度が一番高くて

痛みを一番敏感に感じやすい場所です。

痛みはいやなもの、つらいものですが、

先天性無痛無汗症の患者さんの研究を通じて、

実は、

痛みは、身体に異常が起きていることや、

身体の中のバランス(ホメオスタシス)が

くずれていることを教えてくれる

大事なサインなのだということがわかってきています。






#無痛無汗症

#東大眼科

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